印篭
 
黄門様の話
その1 履物を揃える
1. その人の人物評価を簡単に見抜く方法として、屋敷内に入るとき履物をちやんと揃えてあがる人か、あるいは、ぬ ぎ放しの人かによって、おおよそのその人の人物評価ができます。
 光圀公は、この件に関し次のように述べています。
「草履をば、つねに踏みそろへるように心がくべし。平生せぬ事は、いそがしい時、いてぬ (できない)もの也。」と部下の武士に履物を揃えるよううるさく指導されていたことを示します。これはいつもやっていないと、いざというときあらたまったところでできないものです。

水戸光圀公
2. 履物に関して言えば、秀吉が信長のために履物を自分の身体であたためて信長の信頼を勝ち取った話は有名です(草履とり)。
3. 次に明治維新当時、安田善次郎(富士銀行等の創業者)は丁稚時代に店の土間の履物を自分のものだけでなく、すべての人の履物をその都度揃えて主人に大変気に入られたのであります。秀吉の草履取りから見習ったものです。
4. 森信三先生は道徳家ですが、あいさつ、後始末、とくに履物を揃えることが重要であり、この点を観察すれば、その人の人格、品性が即あらわれ人物のおおよその評価ができるとのことです。
5. 最後に鍵山秀三郎(イエローハット会長)は、掃除の使命をおびてこの世に来たという人で清掃に徹し、店の周辺1H四方を毎日早朝清掃に従事しておられます。また履物を揃えるに至っては、他人の分もすべて揃える徹底ぶりで、旅館、ホテルに行ったときの大衆風呂場のスリッパが散らかっておればすべて揃える人で従業員と間違えられたそうです。ここまでなかなかできないでしょうが、自分の履物は揃えるよき習慣は身につけ人格者になりみんなの信頼を築きましょう。
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